ダーデンの死んだ牛の肉ブログ

シドニー生まれの日本男児

プレミアムフライデー(笑)から読み取るニッポンの危うさ

ごきげんよう、ダーデンです。

月末の午後3時に終業し余暇を拡充させる「プレミアムフライデー」なるものを経済産業省と流通経済団体が打ち出しました。「マイナンバー」「ホワイトカラーエグゼンプション」「マニフェスト」「アジェンダ」など、どうしてこうもまあ、うやむやにしたいことは横文字にするのが好きなんでしょうね。日本人って。

 それはいいとして、この「プレミアムフライデー」なんですが、いくらなんでも日本の働く人たちをバカにしすぎではありませんかね。過労死や長時間労働など、日本の異常な労働環境が連日ニュースを賑わせています。労働者の不満が高まってきたところで、「ガス抜き」をさせながら姑息なやり方で、労働者に「月に一度の時短勤務を作ってやるから、黙って働いて利益をもっと上げろ奴隷ども!」と言っているように見えます。

 いやいや、もっと先にやらなければいけないことがありますよ。それは無駄で非効率な長時間労働の是正と有給休暇取得率100%を目指すことです。日本の有給取得率は世界26ヵ国中ワースト2位、残業時間はフランスの3倍です。日本人は勤勉で働き者だと言われますが、労働生産性OECD加盟国中の先進主要国7ヵ国の中でもっもと低いのです。一体何をしてるの?働いているフリなの?残業してる俺カッケェーなの?おまけにGDP国内総生産)は、日本人は長時間働いて有給も取らずに頑張って働いているのに、長期バカンスで地中海の美しいビーチでワインを飲んでいるフランス人より順位がかなり低いです。

 月に一度の時短勤務で個人消費を増やそうなどと、ほんとお受験勉強だけは得意の高学歴官僚様の考えることだなと思う次第であります。個人の生活より経済効果を優先したいわけですね。わかります。午後3時に退社した働く人々がその余暇でお金を使わなければこの制度も成り立ちません。さらに、「プレミアムフライデー」で短くなった労働時間分を他の日の残業や休日出勤に振り替えられてしまっては意味がありません。

 産業が成熟すれば、労働は決して尊いものではなくなります。我々が「仕事」と思っているのは、他から奪ってきたものを再配分しているにすぎません。我々は労働のあり方について考えを変えなければいけない時期にいると思います。どんどん日本は取り残されていく国になっています。もう一度鎖国して忘却の箱庭に閉じこもり、巨大なフィクションの繭の中で夢を微睡みながら死を待つのもいいでしょう。だがしかし、グローバル化という波に完全に飲み込まれるのは時間の問題です。生き残りたければ沈みゆく船の座席の取り合いは止めるべきではなかろうか。